2009年 02月 06日
お父が帰ってきたー。 |
今日、入院していたウチの父親が
久しぶりに我が家へ帰ってきました。
一時的な自宅療養で、再来週には
また入院しなければいけないんですけど、
やっぱり、自宅の方が父親も落ち着くと思うし、
ボクら家族も、一緒にいられる安心感が違いますからね。
予定をちょっとオーバーしての退院でしたが、
素直に「お帰りなさい!」という言葉が出てきました。
今朝は仕事もお休みをいただいていたので、
午前中から母親と病院までお迎えに。
空は、父の退院を祝うかのような快晴で、
風はピューピュー冷たかったけれど、
車を運転しながら、ホント久々にウキウキでしたよ。
いざ、病室のドアを開けてみると、
うん、まだ寝てました…(笑)
早く家に帰りたくてしょうがなくて、
準備万端で待ってるかな…なんて
思っていたんですけどね…(苦笑)
いろいろ精算や手続きを済まして、
ボクの運転する車で帰ってきました。
すると、病院を出てすぐだったんですけど、
目の前にデッカイ富士山がくっきり…。
「へぇー、横浜なのに富士山が見えるんだー」
父も珍しく感嘆の声を挙げていました。
うん、こりゃ縁起がイイ??
なんたって、父親が外の空気に触れるのは、
入院して以来初めてなので23日ぶり…。
本当に日差しがポカポカ暖かかったので、
車の窓を少し開けて気持ち良さそうに
外の風に当たっている父の様子が、
バックミラーに映るんですね…。
助手席に座っている母もその様子を
嬉しそうに眺めていましたよ。
せっかく病院を出られたので、
「お父、そばでも食べて帰る?」と。
ウチの父は、本当にそばが大好きなんです。
でもね、正直、不安があったもの事実で。
病気の影響か、薬の副作用か、
全然食欲が沸かないみたいで、
無理して食べても、すぐ戻しちゃう…と。
病院でもその繰り返しで、
本人もちょっとゲンナリしていたんです。
「いや、早く帰って横になりたい…」
という言葉も覚悟していたんですが、
父からの返事は、
「そうだなー。うまいそばが食べたいなー」と。
ようし!じゃ、行こうゼ!
いつもお世話になっている「尾張屋」さんへ。
そして、いつものように、重ねせいろを注文する父。
そして、こちらも決まったかのように、
いつものたぬきそばを注文する母。
ボクはちゃっかり天せいろなんぞを…。
あんまりジロジロ見たら悪いと思いながら、
やっぱり父がちゃんと食べられるか気になっちゃって、
見てないフリして、こっそり父が食べるところを…。
すると、一口食べて、「うん!うまい!」と…。
いやあ、本当に良かったねー。
涙がでそうになるくらい、心から祝福したくなりました…。
父が入院している間、ボクらはこの明るい表情を
一度も見る事ができませんでしたから…。
とはいえ、やっぱり重ね盛りを2枚食べるコトはできないので、
残りの1枚はボクがおいしくいただいちゃいました…(笑)
で、支払いをする時になって、父が
「今日はオレが払うぞ!」と…。
「何言ってんの、今日はお父の退院祝いなんだから!!」
何とか制止しようとするボクに、静かに、
「お父がそう言ってるんだからご馳走になろうよ…」と母。
「今度、jin(兄)たちが来た時もご馳走してやるんだ」
と、何とも言えないくらい嬉しそうな顔をした父がいました。
「いやあ、本当にこんな温かい瞬間を味わえて…」
なんて幸せな思いに浸っていたら、家に着いた瞬間、
父はトイレでさっき食べて来たばかりのおそばを戻しちゃいました。
ここで一気に現実的な思いに…。
やっぱり、恐い病気ですわ、この病気は…。
いや、もしかしたら、あの父のコトだから、
ボクたちを安心させようとして
無理しておそばを食べたのかも…。
うーむ、何はともあれ、父がウチにいる間は
少しでも穏やかに過ごせるように努めたいと思います。
退院できたら、父を温泉にでも
連れて行ってあげたいと思っていたけれど、
うーむ、ちょっとまだ難しいかもしれないな…。
お父、ゆっくりゆっくり、病気を治していこうね。
by el_senzaki
| 2009-02-06 18:00
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